エストニアで味噌ラーメンを味わう
エストニアと聞いて何を思い浮かべるだろうか?バルト三国にそんな国あったな〜 程度ではないだろうか。ヨーロッパの中でもあまり馴染みのない国で、味噌ラーメンを食べるとどんな味がするのだろう。
エストニアの朝
夜行バスでエストニアに来たら、夜明け前に着いてしまった。折角なので、ホテルのフロントで聞いた日の出スポットで朝を迎えることにした。
ダーン…
ダーン…
ダダーン!
壮大な音楽が聞こえたが、これは私の心のBGMではなく、本当に聞こえたのだ。日の出にあわせて町内放送でBGMが流れてくる街、「演出」を分かっていて素敵すぎる。
美しい街 タリン
エストニアのタリンにある歴史地区は、街自体が世界遺産である。実際歩いてみると、おとぎの国のような美しい街並みが続く。
オープンワールドのRPGみたいだ。ゲームでは少し外れた所を歩くと見えない壁や車に妨害されてしまうが、タリンではどこへでも行ける。究極のオープンワールドだ。
この街並みを上から見るために、タリンで一番高い塔に登った。
圧巻だ。さらっと登ったように書いたが、階段がめちゃくちゃしんどかった。5回くらい「まだ階段あるの?」と思った。
エストニア料理
まずはエストニアの味を知ろうと思い、旧市街の隅にひっそりと門を構えるレストランで、エストニア料理を注文した。
これは発酵飲料「KALI」。ノンアルコールで、今まで経験したことのない味がする。味を伝えたいが、何にも例えられない。少し酸味があり、麦芽のほのかな甘みがある。ルートビアとは方向性が違い、ゴクゴク飲める。
続けて豆のスープと豚のソテーを味わった。特に豚はカラシをつけて食べると、洋風豚の角煮的な味わいで美味であった。美味しかったので、会計時にエストニア語で「アイター!(ありがとう)」と言ってみたら伝わったので嬉しかった。日本では転んで痛い時にも同じ声が出るので、覚えやすい。
味噌ラーメン
タリンにもイオンモール的な場所があり、そこにラーメン屋「徳丸」がある。ラーメン屋なのだが、寿司なども食べられる総合レストランだ。
カウンター席に座ると、店員さんがせっせと料理する姿が見える。はたしてエストニアのラーメンは美味しいのか?
余談だが、私の大学の近くの交差点「百万遍」では多くのラーメン屋がしのぎを削っており、客の少ない店はすぐに淘汰されてしまう。その中でも京大生にとりわけ不人気な北海道ラーメン屋Dは、何故か潰れない。もっと美味しいラーメン屋が入ってほしいと皆願っている事だろう。
そんな事に思いを馳せていると、丼が運ばれて来た。
私が注文した「白ラーメン」だ。トッピングから異国情緒が漂う。まずはスープをすする。
うまい。びっくりした。ココナッツオイルで炒めた野菜と、味噌と豚骨をブレンドしたスープが絶妙にうまい。スープに出汁の概念がある事に感動だ。
続けて麺を口に入れたが、こちらもコシがあって美味しい。やや硬めの茹で具合は好みが分かれそうだが、アルデンテのようで私は好きだ。日本的な美味しさを保ちつつも、エストニアの風味が染みている。百万遍の店Dを1とすると、このラーメンは10だ。是非、百万遍にもオープンして欲しい。
ちなみに友人が頼んだ「海老塩ラーメン」はこちらだ。
トッピングはオーソドックスな感じだ。私は食べていないのだが、本人の言葉を借りると「中華料理屋のスープにスパゲティが入った感じ(美味しかった)」らしい。
エストニアに住みたい
タリンは建物が綺麗だが、道路も大変綺麗だ。道路掃除人が沢山いて、落ち葉すら落ちていない。ロシアやニューヨークに多い、観光客からチップをたかる人もいない。皆おっとりした雰囲気で、道端では音楽を奏でたり絵を描いたりしている。素敵な国だ。